日々の身辺雑記や考えたことなどを徒然なるままに書き連ねる「断腸亭日録」です。
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断腸亭日録~自転車日記
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2010.12.10 Fri
母の肖像
今日は、通院のため、お袋が田舎から上京してくる日。
私は朝から楽しみでならなかった。
楽しみなのは、お袋と会えるからというだけではなかった。

実は、夏頃だったか、自転車仲間でもある画家の樽さんの作品に惚れ込んだ私は、ひとつ、お袋の肖像画を描いていただけないだろうかとお願いしていたのだが、本日、いよいよその完成品をお袋に見せることができる。
それが楽しみでならない。

先日の師走初めのある酒席で、樽さんと同席した際に、製作間近の作品の写真を私は見せてもらっていたのだが、まだ完成品の実物は見ていなかったので、なおさら楽しみだったのである。

母の肖像画を製作していただくにあたって、10月中旬に、樽さんに銚子までわざわざ足を運んでもらった。
お袋の人となりを知っていただくためである。
樽さんには、お袋と一緒に食事をしてもらったり、死んだ親爺の墓参りまで付き合わせてしまった(ついでに、この私とは、津波が起こりそうなほどの夥しい酒を一緒に喰らったり、レンタサイクルを借りて、銚子半島の、反吐が出そうなほどの激坂を登ってもらったりした)。

私は、かなり早めに、文京区の病院に向かうべく出発した(フジクロス)。
ちょっと速すぎたので、葛飾区内の旧水戸街道の全線を「探索」(これについては、別項を立てて、後日書くつもり)しながら、やや大回りして目的地の病院に到着。

段ボールで梱包された大きな荷物を持った樽さんが現れる。
その段ボールの中に封印されているのが、言うまでもなく、お袋の肖像画である。
樽さんとは、混み合った病院の待合室の、色気のないソファーに腰掛けて、ドイツ料理の話などをしながら、お袋が診察が終わるのを待つ。

お袋が出てきたので、三人で、神田川沿いの坂を下って、聖橋の袂(たもと)の階段を登る。
湯島聖堂を背景に、黄色い銀杏並木が映える本郷通りを曲がって、私の好きな神田明神前の蕎麦屋に入る。

神田明神は、ほぼ、私の通勤路にあるので、昨夏、お袋が手術のため文京区本郷の病院に入院していた際には、私は頻々と参っては、お袋の平癒を祈願したもので、これまで神に唾するような生活をしてきた私にしては、非常に珍しいことに、この神田大明神様には今でも深く感謝している。

蕎麦屋の小上がりに上がり込んで、ビールや鴨南蕎麦などを注文。
かくして、待ちに待った作品のご開帳である。

IMG_0038.jpg
(作品を開く樽さん)

いやいや素晴らしい!
やはり、実作品は、奥行きと迫力が違う。

肖像
(額に収められた、お袋の肖像画。もっと大きな画像をご覧になりたい方は、樽さんのブログのこのページをどうぞ)

犬吠埼の崖も、海面に立つ白波も、そして、お袋の立ち姿や表情も、描き込まれた夥しい微細な「肌理(きめ)」が、交響曲のように束になって、しかも、波状的に訴えかけてくるかのようである。
力というか、そこにその作品が確かに存在するという重力/引力というか・・・。

この作品を気に入ったのは、お袋や私だけではなかった。
絵を見ながら、ああだこうだ言っているわれわれに、お店のお姉さんや女将さんも気づいて、われわれの席にやって来た。
「すごいわねえ~、私も描いてもらおうかしら・・・」。

神田明神にお礼参りをする。

IMG_0142 (219)
(神田明神)

お袋と樽さんとは、聖橋口で別れる。

よかった!

私は、自転車に跨りながら、誰にともなく、声を出して言った。

走行距離:49キロ(フジクロス)

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Comment
完成おめでとう! Posted by しゃあ あずなぶる
って、言うのかな・・・?
樽さん。いかにも画伯らしい。
酒席でしか知らない樽さんの顔も、作品の前ではシマッてますね。

断腸さん。
最高の親孝行ですね。
2010.12.11 Sat 12:06 URL [ Edit ]
Posted by
うんうん!こういう親孝行のしかたってなかなかオシャレで粋だと思う♪
きっとお母さん、銚子でみんなに自慢してるね(#^.^#)
2010.12.11 Sat 14:19 URL [ Edit ]
感涙・・・ Posted by 棚倉 樽
断腸亭さんの記事を読んで感激のあまり涙が出てきました。
ああ、本当によかった…。

10月の銚子旅行、神田明神と蕎麦の味、お母様と歩いた銀杏並木…生涯忘れられない思い出になりました。
一枚の絵を描くことで沢山の体験・勉強が出来たことに心から感謝申し上げます。。。。
2010.12.11 Sat 19:56 URL [ Edit ]
しゃあさんもいかがですか? Posted by 断腸亭
しゃあさん

しゃあさんも、ご家族の絵を一枚お願いしてみてはいかがでしょうか(娘さんから「人気」のあるうちに)。
「家族」というものを見つめ直すきっかけになるかもしれませんよ。
2010.12.12 Sun 00:05 URL [ Edit ]
親孝行入門 Posted by 断腸亭
呑ちゃん

私は、本当に、親孝行が下手くそで、親不孝ばかりしてきました。
半世紀も生きてきて、やっと最近、親孝行の仕方が分かってきたように感じています。

すごくお袋らしい絵であることが、お袋にとっても、私にとっても、嬉しいことです。
2010.12.12 Sun 00:09 URL [ Edit ]
一枚の絵をめぐる人の縁 Posted by 断腸亭
樽さん

一枚の絵をめぐる、人の縁ですね。
我ながら、お袋には良いことをしたと思います。

先ほど、お袋から電話あり。
「描いていただいて、本当に良かった!」。
部屋のいろんな場所に置いて、絵を見ているところだとのこと。
「少し離れて見る方がいいねえ~」。
「そうだね、立ったときの眼の高さぐらいがいいんじゃないかなあ」・・・。

ここ数年、年末は必ず自転車で銚子に行くことにしていますが、その際に、飾る場所をバッチリと決めて、私が壁に固定してくるつもりです。

春になったら、また、銚子にご一緒下さい。
2010.12.12 Sun 00:17 URL [ Edit ]
素晴らしい! Posted by やまびこ
お母様と故郷の背景が見事に合体して描かれていますね。
樽さんという人物に巡り合った幸運や、お母様の絵を依頼した断腸さんの優しい気持ちが、ひとつの絵の中にこめられていて強く見る者の心に響きます。

わたしも、母がもう少し生きていたら肖像画を描いていただきたかったなあ。

2010.12.13 Mon 08:46 URL [ Edit ]
人の「技」 Posted by 断腸亭
やまびこさん

そうですね。
年寄りは、いつどんなことがあるか分からないので、私も、元気なうちにという気持ちがありました。

写真で、人物と背景の「合成」をやると、白々しくなってしまいますが、絵画だと素晴らしくまとまります。
そこに、母を知る人の「技」が入るからだと思います。
2010.12.13 Mon 12:42 URL [ Edit ]
目が潤みます Posted by 相子
文とコメントを拝見し、断腸亭先生のお気持ちと皆さまの感想に自然に涙が滲んで来ました。
母親とは没してなお自分の息の続く限りの支えです。
親孝行をなさいましたね。
2010.12.13 Mon 21:31 URL [ Edit ]
感謝 Posted by 断腸亭
相子さん

ありがとうございます。
母には、面倒ばかりかけてきたので、少しでも・・・と思っています。
でも、幸いなことに、最近は体調も良くて、溌剌と生活しているようで、一応、安心はしているところ。
本当は、旅行にでも引っ張り出せたらいいのですが、まだ、体力に自信がないようです。
2010.12.14 Tue 08:08 URL [ Edit ]

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