日々の身辺雑記や考えたことなどを徒然なるままに書き連ねる「断腸亭日録」です。
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断腸亭日録~自転車日記
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2005.09.08 Thu
一陣の涼風~石原知事の妄言に寄せて
一陣の涼風

今更、石原都知事の話題なぞ、屑屋も拾わないだろうが、この夏、ちょっと爽やかな話に出会った。

ただ、その涼風の中身についてはおいおい述べることにして、そのためには、そもそもの事の発端に遡らなければならない。

去年の10月、石原東京都知事がある発言をしたことに発するのだ。
その発言を聞いていただく前に、念のため、今、物を食べたり飲んだりしているしている最中の人は、是非とも、それを飲み込んでから、以下の発言を読んでいただきたい。
でないと、それこそ、「噴飯」してしまいかねないからだ・・・。

石原曰く。

「フランス語は数を勘定できない言葉だから国際語として失格しているのも、むべなるかなという気がする。そういうものにしがみついている手合いが(首都大学構想に)反対のための反対をしている。笑止千万だ。・・・」

驚きである。
人種差別発言や女性差別発言がお得意な石原だが、まさか、こう来るとは思わなかった。
今度は、何と、「言語」批判なのである。

ただここで、彼のお気に入りの「批判」の対象には、ある共通点があることに気づく。

女性ということ(男性ではないこと)、第三国人であること(日本人でないこと)を批判した彼にとって、第三国人の亜人種たるべきフランス人の言語も、当然のことながら、批判の対象になるわけである。
どれも、女性や国籍(民族)など、「生得」的な要素を批判の対象としている。
だから、批判された側は、大変に困る。
明日から、別の性別や国籍に変えることができないからだ。
つまりは、「日本(国籍)の男」以外は、すべてが批判の対象になる可能性があり、彼の「病(やまい)」がこのまま進行すれば、ミミズがミミズであるが故に批判され、ミジンコはミジンコである故に批判され、朝鮮語やスワヒリ語は「ひらがな」がないという理由で批判されかねない。

ただ、彼が「国際語」にはなり得ないという理由で、フランス語(因みに、世界で2億8000万人余が使用)を排斥せんとしていること自体が、考えてみれば、えらく奇怪である。

はてさて、国際語とは、何だろう。

細かい定義はいざ知らず、「その時代において、最大の軍事力・経済力を擁する民族ないしは国家の公用語にして、その支配勢力地域において広汎に通用する言語」というあたりが、公約数的な認識であろうか。

とすれば、われらが日本語なぞは、真っ先に国際語の候補からはずれるばかりでなく、他の殆どすべての言語もただちに落選し、そこにはただ、「英語」至上主義ばかりが浮き彫りにされる、死神も蒼ざめるような殺伐たる言語地図が広がるばかりである。

差し出がましいことながら、私自身は、日本(列島)語を愛する者のハシクレとして、未来永劫に渡って、日本語が絶対に国際語にならないことを、心底、念じている(第一、それは「恥ずかしい」ことではないか)。
ついでに言わせてもらえば、私の夢想する「国際」状態とは、多数の言語・文化が百花繚乱を舞い踊っている状態のことであり、一つないしは少数の言語・文化が他を圧倒蹂躙する状態(これをば、普通、「独占」というのではないか)ではない。(「国際」主義とは、「独占」主義、あるいは帝国主義の謂や?)

かつて、ラテン語(古代ローマ語)という「国際語」が西欧に君臨し、何世紀もその地を支配し続けたが、現在は、この地球上に、人っ子一人も、そのラテン語を使って生活する者はいないということを銘記すべきかもしれない。

かくほどさように、言語は、「水もの」なのである。

数が数えられないフランス語!

むむ?
これは、いかなる意味ぞ。

これでも、私は、おフランスに行ったことがあるけど、フランスの人々は、パリの町中でも、ちゃんと物を買って、正確にお金を払ってお釣りをもらっており、少なくとも、数の数えられない人は、一人も目撃することはできなかった・・・。

実は、これについては、2005年7月の石原の記者会見の発言がある。

「イギリスは12進法を10進法に統一した。・・・そういう努力がなされないことが非常に残念」。

なるほど。
「フランス語は数を勘定できない言葉だから・・・」という発言は、フランス語の数の数え方が10進法ではないということだったのだ。
つまりは、10進法にすべきだという言い分だが、しかし、こんな何の根拠もないことに基づいて、わざわざ発言している人がこの世に存在すること自体、まさに驚異である。

世の中をざっと見れば・・・、

一年は12ヶ月(12進法)だし、月は28進法・30進法・31進法の混合だし、時間と分は60進法だし、コンピュータは2進法だし、円周は360進法だし、日本の「元号」なぞは何進法と言うことすらできない・・・。
10進法でない例は、枚挙にいとまがないほどである。

こうした「進法」をすべて10で割って、10進法にできないことはないだろう。
しかし、なぜそうしないか。
そういう根拠もないし、そもそもがそんなことをするのが馬鹿らしいからである。

ついでに言わせてもらえば、僕は、新暦よりも旧暦の方が、一年の暮らしのリズムと季節感に合致していて親しみやすいと思うし、尺貫の方が、身体の原理に密着していてすぐれていると思うのだが・・・。

さて、このような石原知事の異様な発言に対しては、様々な反応があった。
日本でフランス語を教える教師たちから抗議の声があがった。
また、フランスの一流紙「ル・モンド」も、日本の首都の知事にあるまじき不見識な発言を嘲笑とともに批判して、それを読んだフランス人は肩をすくめた。
当然である。

前置きが長すぎたが、冒頭の「この夏のちょっと爽やかな話」というのは、その顛末である。

7月26日の毎日新聞に掲載された以下の記事を引用して筆を置く。

>  「フランス語は数の勘定ができず、国際語として失格」などと
> 発言した石原慎太郎・東京都知事にフランス語を勉強してもらお
> うと、明治大学のフランス語専任教員の有志が26日、都庁を訪
> れ、教科書や辞書、電卓の「学習セット」をプレゼントした。
>  政治経済学部の小畑精和教授ら13人。石原知事は28日まで
> 休暇のために不在だが、「勘定の仕方を含めて言語は多様。違い
> を認めることが国際理解の第一歩であることも学んでください」
> などとする要望書とともに、都民の声課の担当者にセットを手渡
> した。
>  「コツコツ勉強すれば、数は数えられるようになる。難しけれ
> ば、われわれが個人教授いたします」とメンバーたち。小畑教授
> は「抗議というより、フランスのエスプリを示したかった。知事
> にはぜひフランス語を理解してほしい」と話した。
>  石原知事の発言は名誉き損に当たるとして、フランス語学校長
> ら21人が13日、謝罪広告や損害賠償を求めて東京地裁に提訴
> している。【猪飼順】
> (毎日新聞) - 7月26日

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