日々の身辺雑記や考えたことなどを徒然なるままに書き連ねる「断腸亭日録」です。
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断腸亭日録~自転車日記
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2009.05.20 Wed
『カサブランカ』異聞~歌い「のめす」力
今日は、忙しいというか、よく走った一日だった。
自宅→杉並区永福の職場→市川→自宅(79キロ)。

2時半に起床。

必要があって、映画『カサブランカ』(1942年)を見直す。
いやぁ~、もう何回も見た作品だが、実に良くできている。
無駄なものが一切なく、付け足すべきものも一切ない!
まさしく、熟練職人の仕事である。

とりわけ、リック(ハンフリー・ボガート)の店で、ドイツ将校とその他の客たちとの、歌の「闘い」のシーンは、映画史に残る傑作だと思う(モンタージュの手法が古典的だが、ここまで教科書通りだとかえって気持ちがよい)。


(歌の「闘い」・『カサブランカ』より)

カサブランカ(仏領モロッコ)のリックの店。
ドイツ将校の一団が店の真ん中に陣取って気炎をあげている。
酒に勢いづき、一同立ち上がって、「ラインの護り」(ドイツの軍歌)を歌い出す。
店の客たちはこれを不快に感じながらも、今や破竹の勢いでヨーロッパを席巻するドイツ第三帝国の将校たちに盾突くことはできない。

その様子を見ていたレジスタンス闘士のラズロ(チェコスロヴァキア人という設定)は、楽団の指揮者のもとに決然と歩み寄り、「ラ・マルセイエーズ」を演奏しろと要求。
バンドリーダーはリックの方を見る。
リックはかすかに頷き、許可を出す。

高らかに「ラ・マルセイエーズ」の前奏が始まる。
それを聞いた店の客たちが、次第に「ラ・マルセイエーズ」を歌い出す。
先ほどまで、ドイツ兵といちゃついていたイボンヌまでもが、眼に涙を浮かべながら、「ラ・マルセイエーズ」に加わる。
そして、「ラ・マルセイエーズ」が次第に「ラインの護り」を圧倒して、ドイツ将校たちはやむなく歌うのをやめる。

この事態に怒ったドイツの将校(ストラッサー少佐)は、リックの店を営業停止にするよう、警察署長のルノーに命じる・・・。

以上のようなシーンであるが、面白いのは、「ラインの護り」に「ラ・マルセイエーズ」が被さったときに、両曲のテンポもコード進行も重なって、ある種、素晴らしい「合唱」になってしまうところ。
実は、「ラ・マルセイエーズ」も元々は、フランス革命時に革命軍から出てきた軍歌にして、2拍子の行進曲なので、両曲が不思議なシンクロを醸し出すのも当然と言えば当然なのである。

深読みになるが、私には、なんだかんだ言ってみたところで、フランスもドイツもその正体は同じで、帝国主義的西欧の列強にすぎないということを描いているような気がしてならない(もちろん、作品の意図はそこにはないが)。

ドイツ第三帝国は、今や、パリも陥落させ、ヴィシーの傀儡政権まで作らせ、さらに仏領モロッコまで侵そうとしている。
それに対する「連合軍」的な視点からの「抵抗」を描いたシーンではあるが、しかしながら、モロッコを支配(植民)しているフランスのことはまったく問題にされていない。

この作品の到達点そのものが、この作品の限界でもある。
イングリッド・バーグマンは、後年、この作品に出演した自らを恥じていたそうだが、私には分かるような気がする。

今日は、自転車を漕ぎながら、一日中、頭の中で「ラ・マルセイエーズ」が鳴っていた。

IMG_2139.jpg
(隅田川堤のフジのクロスバイク・チェーンが伸びてきたんで換えなきゃ)

走行距離:79キロ(フジクロス)

映画の日々    Comment(6)   TrackBack(0)   Top↑

Comment
パートナーソング Posted by やまびこ
「カサブランカ」といえば
「明日?そんな先のことはわからない」
「昨日?そんな過去のことは忘れた」
という名セリフ(英語でも同じかしら?)がありますね。そこと有名な最後の別れシーンが印象的でマルセイエーズが流れていたのはあまり記憶にありません。今度見直してみよう!
同じテンポ、コード進行で歌うならパートナーソングになりますね。一曲だけで歌うよりずっとお互いの声が主張できて面白いです。「雪やこんこん」と「春がきた」をふたり一緒にに歌ったりすると冬から春への季節の移り変わりが同時に楽しめます♪

2時半に起床~??!昼寝してますか?
2009.05.21 Thu 12:00 URL [ Edit ]
名台詞 Posted by 断腸亭髭爺
やまびこさん

その例のシーンだけなら、上記YouTubeの動画で見ることができます。

『カサブランカ』は名台詞が多い映画ですが、原語でも意味は同じです。

因みに、有名な「君の瞳に乾杯」の原語は、Here 's looking at you, kid.ですが、これは名訳なのか、迷訳なのか分からないという感じですね。
2009.05.22 Fri 03:42 URL [ Edit ]
ボクは見ていません。 Posted by しゃあ あずなぶる
怪我したところ、治ったかな?
おっ?治りかけてる。「カサブタじゃんか」


なかなか、いいパンチだ。ボクの負けサ。
君の「ヒット・ミー」に完敗。
2009.05.22 Fri 06:26 URL [ Edit ]
座布団1枚! Posted by 断腸亭髭爺
しゃあさん

是非ご覧になってください。
なかなか面白いです。

最後の方に主人公がドイツ将校を射殺するシーンがあるんだけど、45口径のコルトガバメントを片手で撃ってました(こういう撃ち方で命中させるのは、普通は無理でしょう)。
昔のアメリカ映画では、西部劇の伝統からか拳銃は片手撃ちでした。
たぶん、70年代半ばぐらいから、両手で保持するようになるんだと思います。
これ、面白いテーマなので、しゃあさんも、気をつけておいて下さい。
2009.05.22 Fri 08:46 URL [ Edit ]
若きとは Posted by 相子
カサブランカを見ずしては学生とならず。というほど皆さんが見た映画です。
私は田舎出ですのでストーリーが難解でしたが思い出に残る一遍です。
ボガートの渋さに洗練された都会の男性とはこういう男かと思ったりしました。
バークマンは知的で以外に可愛く素敵な女性です。今度借りてきて復習します。
ブエノスアイレスで藤沢嵐子さんが出ていたという店のタンゴショーを見ましたが、そこはカーサブランカという名前でした。その時も夫とカサブランカの話が出ました。
2009.05.22 Fri 09:17 URL [ Edit ]
三角関係の力学 Posted by 断腸亭髭爺
相子さん

『カサブランカ』の日本公開は、戦後のことでしたね。
さぞ、新鮮に見えたことでしょう(私のお袋もそう言ってました)。

実は、教室で和泉の学生に見せました。
The Endが出た後、学生たちから溜息と拍手があがりました。
やはり、この作品は、今でも「通用」するんだと確信した次第。

白黒の映画を見たのは初めてだという学生が4分の3ほど。
ただ、女子学生の中には、イングリッド・バーグマンの役所に不満を述べる者もいました。
女性として、節操がないという意見。

来週は、イングリッド・バーグマンの視点に立って、解説しようと思います。
題して、「三角関係の力学」。
2009.05.22 Fri 10:12 URL [ Edit ]

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