日々の身辺雑記や考えたことなどを徒然なるままに書き連ねる「断腸亭日録」です。
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断腸亭日録~自転車日記
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2008.06.24 Tue
『第三の男』のラストシーン
6時半起床。
晴れ時々曇り。

YouTubeに『にがい米』のビデオクリップがあることを発見してから味をしめて、お気に入りの映画を次々と検索してはそのいくつかのシーンを見て独り悦に入っている。

たとえば、私のベストワンである黒澤の『七人の侍』の中の、菊千代(三船敏郎)が他の六人の侍に対して、百姓の何たるかを熱弁して、渾身の抗議をするシーンなどは非常に好きなので、一生懸命検索してやっと捜しだしてみたものの、何とそれは、スペイン語(?)吹き替え版で、三船が流暢にスペイン語を喋っているので可笑しくて仕方なかった(日本語版を見つけた人、ご一報下さい)。




ところで、今回そんな風に探し出した傑作の中で、やはり唸ってしまったのは、有名な『第三の男』(キャロル・リード監督・1949年・イギリス映画)のラストシーン(因みに、製作年は『にがい米』と同年)。
先ずは、とくとご覧いただきたい。



枯れ葉散る並木道を毅然とした面持ちで歩いてくるのは、イタリア人女優アリダ・ヴァリ。
これまた、シルバーナ・マンガーノと並んで私が好きな女優で、『かくも長き不在』(1961年)、『アポロンの地獄』(1967年)、『暗殺のオペラ』(1970年)といった、こうして書いているだけでも、今すぐにでも見たくてたまらなくなる数々の映画にも出演している。
何というか、ヨーロッパの女性の「気高さ」のようなものを演じさせたら、まさに、このアリダ・ヴァリに尽きると思う。

この作品の舞台は、四ヶ国(米英仏ソ)分割統治下のウィーン。
各国の思惑が入り乱れる光と影の都市で繰り広げられるハリー(オーソン・ウェルズ)を巡る謎。
筋書きは省略するが、死んだ恋人ハリーの埋葬を終えて、街に帰るラストシーンである。

観客も、そしてもちろん車に寄りかかるようにしてアンナ(アリダ・ヴァリ)を待つホリー・マーチンス(ジョゼフ・コットン )も、たとえば、アンナがホリーに抱きついて熱い接吻でもして、「あ~、よかった」という結末になりそうな「期待」を抱きながら彼女が歩いて来るのをじっと見ているわけだ。

しかしそれを見事に裏切って、アリダ・ヴァリは、画面の「こちら側」に去って行くのである。
アンナは、まさに、ホリーを「袖にする」ばかりか、四ヶ国分割統治というまやかしの体制にもNONを突きつけ、しかも、甘いメロドラマを期待する観客の期待をも見事に裏切って、「戦後」という現実の中を独りで歩んでいくことを身をもって示しているのである。

それにしても、すごい傑作である(音楽も最高!)。
最近のハリウッド映画が束になってかかっても、とても敵(かな)うまい。



--------------
本日の走行距離:33キロ[フジクロスバイク(駿河台往復)]
今月の積算走行距離:897キロ
昨年11月以降の積算走行距離:7240キロ
--------------

映画の日々    Comment(4)   TrackBack(0)   Top↑

Comment
管理人のみ閲覧できます Posted by
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2008.06.25 Wed 10:23 [ Edit ]
Posted by やまびこ
断腸さん、ごめん。また間違えてsecretボタンを押しちゃった~(^^^;)
2008.06.25 Wed 10:25 URL [ Edit ]
「管理人のみ閲覧できます」になってしまったやまびこさんのコメント Posted by 断腸亭髭爺
「管理人のみ閲覧できます」になってしまったやまびこさんのコメント

「第三の男」のラストシーンが印象的なのは、プロローグシーンと全く同じ場所でジョセフ・コットンが佇みアリダ・ヴァリも同じように歩いているところ。

よく回想シーンでは使われる手法かもしれませんが、あの映画では、最初と最後が同じでありながら時間とドラマ、登場人物の心情の経緯をあますところなく表していますね。
観ているものにとっては本当に最後の最後まで期待と不安の真っ只中にいるようです。
揺れに揺れて錯綜するそれぞれの心のひだを描いているのにチターの演奏が風のように、何事もなかったかのように明るく響く。
アリダ・ヴァリの哀しみを押し殺し決然として歩みを進める姿はなんと美しいのでしょう。
オーソン・ウエルズが登場する光と影の使い方も素晴らしい。

わたしもあれは傑作中の傑作だと思います。
2008.06.25 Wed 23:02 URL [ Edit ]
そう、チターがいいですね Posted by 断腸亭髭爺
あのラストシーン、グレアム・グリーンの脚本では、二人は腕を組んで去っていくとなっていたそうです。
監督のキャロル・リードが、その原案に反対し、現在の形になったわけです。

冒頭のクレジットのシーンもお楽しみ下さい。

http://www.youtube.com/v/n4JpDUMXBqo&hl=ja
2008.06.25 Wed 23:13 URL [ Edit ]

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