日々の身辺雑記や考えたことなどを徒然なるままに書き連ねる「断腸亭日録」です。
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断腸亭日録~自転車日記
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2008.06.23 Mon
春象夏記・南イタリア紀行4(物価・水の値段を中心に)
6時半起床。
曇り時々雨。

南イタリア紀行4(物価・水の値段を中心に)

夕べ、30年ぶりぐらいに映画『にがい米』(ジュゼッペ・デ・サンティス監督・1949年)を見た。
今回見直してみると、ずいぶん記憶が間違っていたが、デビューしたてのシルヴァーナ・マンガーノの不思議な艶やかさだけは当時脳裏に焼き付いていた通りであった。


(この作品中のシルヴァーナ・マンガーノのダンスが素晴らしい・ファーストシーンより)

記憶が違っていた点は、実際はイタリア北部の農業地帯の話であるのに勝手に南部を舞台にした作品であると思いこんでいたこと、また、作品のテーマが、てっきり農業労働者の労働争議であると思いこんでいたのだが実際はそうでもなかったことなどである。



詳しい筋書きは、むしろこれから見る人ために書くのを避けるが、この作品の舞台は、田植えの時期になると女性季節労働者が集まってくる北部イタリアの水田地帯である。
この「北部」というのが、実は重要だったのである。


(『にがい米』の田植えシーン・シルヴァーナ・マンガーノの田植え歌あり)

今回の南イタリア旅行でガイドさんから教わったことだが、イタリアでは北部に行くほど米をよく食べ、南部に行くほどよくパスタを食べるということ。
つまりは、簡単に図式化すると、北部は米、南部は麦ということになる。
『にがい米』の舞台が南部だと思いこんでいたいた私は、南イタリアのバス移動中、目をこらして水田を、ひいては、シルヴァーナ・マンガーノの残像を探し求めていたのだが、実際に水田を目撃したのは、本土南部の高速を走っているとき一回きりだった。

確かに、既に書いたとおり、南部では降水量が極端に少なくて、水田を作るほどの水が確保できない。
どう考えても、水田には適していない地域である。
それだけに、この地域では、水が貴重な存在だと言うことになる。

飲食店に入って、「お水下さい」と頼んでタダで出てくる国は、私が体験した限りでは日本と韓国だけだ。
いや、日本では、頼んでもいないのに自動的に水が出てくる。テーブルに着いても、給仕がなかなか来ないと、「水も出てきやしない」と言って怒ったりする。
日韓では、水とお茶は、無料で提供されることになっていて、これは大変に良い伝統ではある。

南イタリアでは、どこでも水は有料である。
店で頼むと、大体、2.5ユーロぐらい(1ユーロはほぼ165円)なので、事情を知らない日本人はぼったくりだと思ってしまうかもしれない(ビールの小瓶は、水と同じぐらいの値段)。
ただ、逆に、ハウスワイン(デキャンタ)は、大抵、水よりも安くて2ユーロ(約330円)ぐらいなので、事情を知らない日本人は、ここは激安食堂かと思ってしまうかもしれない。

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こういう価格設定だと、昼食時でも、いきおい、水にお金を払うぐらいならいっそのことワインを飲もうではないかということになる。お陰で旅行中は、ずいぶん飲みすぎることとなった。

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(レストランの酒棚)

飲みすぎるということで思い出したが、イタリアでは、高速のパーキングエリアにもバール(バー)があって、堂々とビールを飲んでいる運ちゃんがいるのにはびっくりした。また、売店でもビールやワインがずらっと並べられて、悪びれることなく売られていた。

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(高速パーキング内のバール)

飲食店で水が高いのは仕方がないこととしても、小売店のペットボトル入りの水の値段はどうであろうか。観光地や高速の売店でも、水の値段は安くはない。
大体、500ミリペットで1.5ユーロ(約250円)ぐらいが普通で、かなり高い。

それでは、旅人が行くような場所以外の、普通の娑婆の人間が買いに行くような店では水はいくらぐらいするのだろうか。
われわれは、少数ながら、そういう現地の一般の人が買い物をするスーパーのような店にも入ってみた。
やはり、こういう店は驚くほど安くて、ちょっと安心したばかりか、水だけではなく、パスタ類などをしこたま買い込まされることになった。

因みに、シチリアの、日本流に言えば、「激安ショップ」に行ったときにもらったチラシを見てみよう。

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残念ながら、水の値段は出ていないが、この店では何と0.25ユーロ(85円)ぐらいだった。
ついでに、その他の品々についても見ておこう。
まず、日本のホームセンターにも売っているような格安マウンテンバイク(3×6=18速)は、「59.9ユーロ」(約9980円)で、その品質は疑わしいものの、かなり安いと言えよう。
扇風機は、「9.99ユーロ」(約1600円)とかなり安いが、日本のホームセンターでも最近はこのぐらいである。
ほかにも、1リッターのジュースが「0.79ユーロ」、パスタ1キロが「0.44ユーロ」など。
総じて言えば、観光地の価格よりも確かにずっと安いけど、物価の高い日本の量販店やホームセンターとほぼ同じぐらいではないか。

実は、ここにイタリア経済の苦悩がある。
私は、自分自身の家計すら手に追えない経済音痴であるが、畏れ多くも、ガイドさんの説明を拝借しながら以下、少しく書き留めておこう。

イタリアがEUに加盟して、これまでの通貨リラからユーロにかわったのは最近であるが、イタリア、殊にその南部は経済的に脆弱な地域である。そういう状態で経済を統合されると、貧困な地域では物価が跳ね上がってしまう。しかも、これに拍車をかけているのは観光客。
観光地では、既に書いたように何から何まで観光地値段。なので、その周辺からジリジリと物価が上昇して、地元の衣食住に圧迫を与えている。因みに、ガソリンの値段も、日本と同様うなぎ登りで、私が目撃したガソリンスタンドの価格はリッター1.5ユーロだったので、日本より高いことになる。
これは、伝統的に貧しいイタリア南部をさらに貧窮化させることになっているのだが、世界一世界遺産の多い国イタリアでは、どうしても観光に頼る部分が大きい。しかし、そうやって観光に頼れば今度はそれだけ観光客のもたらすインフレが激化するというような悪循環を辿ることにもなる。

さて、映画『にがい米』の女性農場労働者の4週間分の給料は、米40キロであった。
仕事の終わった日、彼女たちは、40キロの米を担いで満員の汽車に乗って故郷に帰る。
何とも不憫な光景だが、この映画が作られた1949年当時の日本人がこの映画を見たら、不憫などと他人事のような感想ではなく、辛い田植え作業に懸命に耐えるイタリアの女性たちに深い共感を覚えるばかりでなく、「やはり、敗戦国はどこも同じなんだ」と思ったに違いない。

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(イタリアで私が吸っていた煙草「ディアナ」、2.5ユーロだった)

連載(既出);
春象夏記・南イタリア紀行1(イタリアの洗濯物)
春象夏記・南イタリア紀行2(イタリアの道)
春象夏記・南イタリア紀行3(イタリアの乗り物)

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本日の走行距離:33キロ[フジクロスバイク(駿河台往復)]
今月の積算走行距離:864キロ
昨年11月以降の積算走行距離:7207キロ
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   Comment(5)   TrackBack(0)   Top↑

Comment
日本という「島」は Posted by だっコアラ
恵まれ過ぎているんですよね。

日本は、「飲み水」が豊富です。
「飲み水」を他の用途にも存分に使うことが出来る。

それだけでも十分に幸福なはずなんですが、気が付くと、どうでも良い不幸に悩んで生きていたりします。

「生きる」事に、真剣に向き合わなければならない土地の人たちから見れば、日本は浄土に映るのかもしれませんね。
2008.06.23 Mon 11:01 URL [ Edit ]
最近、読んだ本 Posted by しゃあ あずなぶる
に「水戦争」があります。
数字はよく覚えていませんが、米は一キロ作るのに千リットル以上の水が必要
だったと思います。食料を輸入するという事は、その国の水を間接的に輸入することだそうです。
「水不足から、食糧輸入が不可能になる日が、予想される」とのことでした。
2008.06.23 Mon 13:08 URL [ Edit ]
水田の重要性 Posted by 断腸亭髭爺
水と緑の豊かさについては、日本列島は本当に恵まれていますね。
昔の人は、そのことに感謝していましたが、今はそのありがたさを忘れがちです。
日本列島、ありがとうと言いたいです。

水田の重要な機能の一つとして、水資源の保持ということもありますね。
水田がなければ、こんなにも治水も発達せずに、水を垂れ流しにしていたかもしれません。

私の子どもの頃は、田圃でウナギが捕れたものですが・・・。
2008.06.23 Mon 21:04 URL [ Edit ]
Posted by やまびこ
今や日本でも水は買って飲む時代になりつつあるよね。

「苦い米」初めて見ました。
イタリアの田圃にはタガメやヒルはいないのかな?
女性たちの格好ではいろいろ大変だろうと思います。

タバコ・・禁煙じゃありませんでしたっけ???
2008.06.24 Tue 00:16 URL [ Edit ]
田植え作業 Posted by 断腸亭髭爺
田植えの背景で、蛙がゲコゲコ鳴いているのは聞こえますが、タガメやヒルの存在はわかりません(現在の関東地方の田植えより遅いような気がします)。
ただ、タガメやヒルもヨーロッパには棲息します。

彼女たちには、麦わら帽子は支給されましたが、野良着は支給されませんでしたので、普段の格好で農作業をするしかなかったようです。

それから、イネの苗が随分大きいのは、ジャポニカではないからでしょうか。
また、現在の日本の水田より深田ですが、私が子どもの頃の水田は、今より深かったと記憶していますが、こっちの身体のサイズが変わったからそう感じるだけかもしれません。

イタリア旅行は5月中だったので、まだ、禁煙してませんでした。イタリアの煙草は、まあ、可もなく不可もなくというところですね。

煙草が一番うまいと思ったのは、フランスでした。
カナダの煙草も、かなりいけます。
2008.06.24 Tue 08:55 URL [ Edit ]

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