日々の身辺雑記や考えたことなどを徒然なるままに書き連ねる「断腸亭日録」です。
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断腸亭日録~自転車日記
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2013.05.21 Tue
「国のまほらをつばらかに」~石岡~上曽峠~「峰寺山西光院」~朝日峠~土浦
衣手常陸の国の 二並ぶ 筑波の山を 見まく欲り 君来ませりと 暑けくに 汗かきなげ 木の根取り 嘯(うそぶ)き登り 峯の上を 君に見すれば 男神も 許したまひ 女神も 霊(ち)はひたまひて 時となく 雲居雨降る 筑波嶺を さやに照らして いふかりし 国のまほらを つばらかに 示したまへば 嬉しみと 紐の緒解きて 家の如 解けてぞ遊ぶ 打ち靡く 春見ましゆは 夏草の 茂くはあれど 今日の楽しさ
(拙訳:常陸の国の、二峰が並ぶ筑波の山を見たくなって、折からお前も来たことだし、このくそ暑い夏の最中、汗をぶん流し、木の根をひっつかみ、ぜいぜい言いながら登って、その山頂をお前に見せると、山の男神のお許しか、はたまた女神のご加護か知らんが、いつもはきまって雲が居座って曇天の筑波山も、珍しくその姿をくっきりと現したので、嬉しいことだと、二人して素っ裸になって、自分の家にいるかのように、くつろいでゆったりと過ごすことができた。春に来た時よりも、夏草が茂っていて大変だったけど、今日はとても楽しかったね)。
(高橋虫麻呂[8世紀前半]作、『万葉集』より)

-------------

このところ、毎週、ほとんど恒例化しつつある「筑波詣で」に行ってきた。
筑波の魅力が私に取り憑いたようで、最近は、夢の中にまで、この「まほろば」たる筑波の風景が出てくるようになった・・・。

7時過ぎに出発(VIVALOロード)。
今日も、松戸駅から輪行。
松戸駅で立ち食い蕎麦を食べる。

常磐線車内で、おにぎりを囓りながら、地図を広げて経路を考える。
大体、次のような経路を組み立てる(ただし、昼食をとった店は行き当たりばったり)。
峠を二つ(上曽峠と朝日峠)越えなければならないが、今朝は早めに出たので、夕食までにはどうにか帰宅できるだろう。
そして、結果として、ほぼこの経路通りに走ることができた。

松戸駅~石岡駅まで輪行→「若宮八幡神宮」(8世紀前半創建)→「常陸国国分尼寺跡」→県道7号→上曽峠→「峰寺山西光院」→県道150号(フルーツライン)→「トムソーヤ」(昼食)→朝日峠→県道199号→筑波りんりんロード→土浦駅~松戸駅まで輪行。

地図も描いておこう。


(石岡駅~上曽峠~西光院~朝日峠。土浦駅までの筑波りんりんロードは割愛)

石岡駅に降り立って、自転車を組み立て、すぐに出発。
先ずは、前回見損なった「常陸国国分尼寺跡」を目指す。

そこへ向かう途中の道筋左側に「若宮八幡神宮」の鳥居が見えたので、吸い込まれるように左折して、社の前に自転車を停めた。

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(8世紀前半創建の「若宮八幡神宮」)

驚いてしまうのは、こうした小さな社でさえ、8世紀初頭(728年)の創建であること。
石岡の歴史の深さを物語る一例である。

また、この神社のある土地の町名も、「若宮」という。
下総国府のある台地にも、若宮という町名があって、しかも、「若宮八幡神社」がその中心であるが、これは偶然の一致なのであろうか・・・。

さて、「常陸国国分尼寺跡」は、若宮八幡宮から1キロほど北に位置する。
国分寺からは北西に1キロ弱ぐらいであろうか。

因みに、下総国の場合も、やはり国分尼寺は、国分寺の北西に位置する(距離は、半キロぐらいか・地図)。

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(「常陸国国分尼寺跡」)

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(「常陸国国分尼寺跡」)

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テーマ:茨城県 - ジャンル:地域情報
小さな旅(自転車)    Comment(3)   Top↑

2013.05.13 Mon
5月12日(日) 神田祭を見に行く~根津神社~将門首塚~パレスサイクリング~築地~湾岸
4年ぶりの「神田祭(神田明神の大祭)」を見たくて昼前に出かける(ACクロス)。
大祭は隔年で行われることになっているのだが、2011年は震災のため中止。
よって、4年ぶりの神田祭ということになる。

水元公園→飯塚橋(中川)→千住新橋(荒川)→国道4号→千住大橋(隅田川)→町屋→西日暮里→「道灌山」・「富士見坂」→谷中銀座→団子坂→藪下通り→「根津神社」→不忍池→不忍通り→「神田明神」→駿河台→「平将門首塚」→パレスサイクリング→晴海通り→築地→晴海大橋→豊洲→国道357号→荒川河口橋→「新左近川親水公園」→葛西→江戸川CR→水元公園。

西日暮里から道灌山の激坂を登る。
富士見坂、今日は富士山が見えなかった。

そろそろ昼時にて腹が減ったので、谷中銀座で、300円の弁当を買って、「根津神社」の境内で食べることにする。

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(谷中銀座で300円の弁当を買う。エンドバー付フラットハンドルは、こういう時は便利)

団子坂を登って、藪下通りを走る(旧鴎外邸あり)。
藪下通りは、縄文時代には、海を見下ろす「海岸道路」だったはずである。

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(団子坂)

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(藪下通りの説明板)


(藪下通り)

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(森鴎外邸・「観潮楼」跡)

根津神社の前に自転車を停めて、境内を散策。
前回に来たときには、ちょっと早すぎてツツジは6分咲きぐらいだったが、今回は遅すぎて、既にほとんど終わってしまっていた。

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(根津神社の北側鳥居)

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(根津神社)

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(根津神社)

根津神社の神楽殿の裏で、買ってきた弁当を食べる。

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(根津神社・神楽殿裏で弁当を食べる)

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(根津神社・神楽殿裏で食べた弁当)

腹も満たされたので、不忍通りを南下して、不忍池で一服。

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(不忍池)

さらに不忍通りを進んで、蔵前橋通りまで来ると、神田明神例大祭の山車行列が練り歩いていた。

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(神田明神御例祭)

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(途中の蔵前橋通りを練り歩く山車)

神田明神下の交差点から右折して国道17号線に入ると、ものすごい人だかりと熱気で、自転車は走行禁止。
次から次へと、境内から御輿が繰り出しているところで、それに逆らって境内にはいることはとてもできない。
男坂の方から上がれば、あるいは可能だったかもしれないが、今度は、自転車を停める場所に苦労するであろう。

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(神田明神前)

しばらく自転車を押しながら進むが、これは抜けられそうもないと見て、神田明神下まで戻ることにする。
外堀通り(相生坂)を上がって、お茶の水橋で神田川を渡る。

神田明神に祀られているのは、10世紀に朝廷に対して反旗を翻した関東随一の英雄・平将門。
その首塚が大手町一丁目にあるので、そこにもお参りをしていくことに。

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(平将門・首塚)

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(平将門・首塚)

今日は、日曜日。
パレスサイクリングの開催日とあって、たくさんの自転車乗りが江戸城趾内堀周辺を疾走していた。

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(パレスサイクリング)

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(パレスサイクリング)

さて、これからどうしよう。
来た道を帰るのも芸がないので、湾岸地域を廻ってみることにする。

晴海通りを東進して、築地へ。
築地の場外を自転車を押して歩いていると、焼き物の香ばしい薫りが。
マグロの「脳天」なるものを1串購入(200円)。
脳味噌かと期待したが、モツ焼きで言うところのカシラに相当するもののようだ。
レアに焼いてあって、うまかった。

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(築地の串焼き屋)

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(築地の串焼き屋で買ったまぐろの「脳天」の串焼き)

その後も、さらに晴海通りを進んで勝ち鬨橋を渡る。

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(勝ち鬨橋)

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(勝ち鬨橋より隅田川上流を望む)

そして、さらに進むと、ちょっと渡るのが大変な「晴海大橋」。

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(晴海大橋からの眺め。正面に見える土地は、かつて、石川造船所があったあたり)

今回は、お台場には寄らず、国道357号を走って、これまた登り甲斐のある「荒川河口橋」を渡る。

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(荒川河口橋)

今日は、臨海公園を通らすに、葛西を抜けて行くことにする。
以前から気になっていた「新左近川親水公園」を偵察。

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(「新左近川親水公園」の地図)

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(「新左近川親水公園」。たくさんの人が、BBQを楽しんでいた)

その後、葛西の一般道を走っていたら、大渋滞に出くわす。
何かと思ったら、自動車事故で、クルマが炎上したようである。

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(葛西の事故現場)

途中から、江戸川CRに出た。
寅さん公園で、最近見かけるようになったコーヒー屋台でアイスコーヒーを飲む。
この屋台、夏場に向けてありがたい存在である。

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(寅さん公園の屋台)

何だか、内容の薄い記事になってしまった・・・。

走行距離:63キロ(ACクロス)

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小さな旅(自転車)    Comment(4)   Top↑

2013.05.11 Sat
まほろばサイクリング~土浦→筑波山→高浜
筑波山界隈は、3月の「やさと茅葺き自転車散歩」に参加して以来、すっかりその魅力に惚れ込んでしまい、今や、私の「まほろば(桃源郷)」となりつつある。

今日も、急に行ってみたくなって、9時過ぎにそそくさと身支度をして自転車(VIVALO)に飛び乗った。

例によって、松戸駅から輪行。
列車の中で、地図を広げて、今日の経路を考える。
晩に飲み会があるので、明るい内に帰宅しなくてはならない。
結局、こんなルートを考える。

松戸駅~土浦駅まで輪行→国道125号→県道199号→朝日峠→県道236号(表筑波スカイライン)→風返し峠→県道150号→県道42号→県道150号→県道138号→恋瀬川CR→高浜駅~松戸駅まで輪行。

実際には、何箇所も道を間違えて引き返したりもしたが、私にしては珍しく、この計画通りに走ることができた。


(今日の経路地図:「土浦駅~筑波山~高浜駅」)

松戸駅(常磐線)から定番の10号車に乗り込む。
取手駅で、水戸行きに乗り換え。
車内でコンビニおにぎり2個を頬張る。
土浦駅に到着。
もうすぐ昼時なので、駅構内の立ち食い蕎麦屋で、たぬきうどん(醤油が濃いめ)。

駅頭で自転車を組み立て、いざ、出発。

走り出してすぐに左側に土浦城趾が現れた。
う~ん、寄っていきたいが、今日は時間がないので、土浦市街地観光はまた今度ね。

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(土浦城跡。後ろ髪を引かれる思いで通り過ぎる)

国道125号→県道199号と走り継いで、最近開通したばかりの「朝日トンネル」(土浦市と石岡市八郷地区を結ぶ約1.7キロのトンネルだが、設計思想が古いので、自転車で抜けるのは危険らしい)の入口付近に到着。
国道125号と県道199号は、走り安くも走りにくくもないが、トラックが多いので交通量が増すと辛い道かもしれない。

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(前方に見えるのが朝日トンネル。坂道を登る場合は、この交差点を右折)

朝日トンネルができたお陰で、県道199号の坂道は、多少交通量が減って、自転車乗りにはありがたいことかもしれない。

この坂は、先日の東側の県道42号に較べれば、はるかに楽であるが、最近の若者がよく使う、多分に意味不明な表現を借りれば、「普通にしんどい」というところだろうか。

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(途中の景色。湿度が高かったので、あまり鮮明には見えなかった)

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(当然のことながら、途中で、何度も休憩)

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(朝日峠に近づくと、俄然、眺望が開けてくる)

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(朝日峠を越えて、アップダウンが「愉快」な表筑波スカイラインへ)

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(表筑波スカイラインは、非常に景色が良くて、走っていて楽しい)

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(そして、やっとのことで、風返し峠)

今日は、時間がないので、つつじヶ丘へは上がらずに、そのまま「つくばね国民宿舎」方面へ行く道(道路名不明・地図)を下ることにする。
気持ちの良い蛇行路をしばらく下ると、途中で県道150号にぶつかるのでここを右折(とても牧歌的な風景が展開)。
長い坂を下る。

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(ほぼ下りきった所で、地図を確認するために自転車を停める。田植えを終えたばかりの清々しい田圃が広がっていた)

下りきった辺りは、「小幡」という集落だが、県道42号線上には、非常に美しい建造物が並んでいる。

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(溜息が出るぐらいに素晴らしい門。遠景に筑波山の山の端を望む)

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(格調が高く立派な長屋門。こちらも、遠景に筑波山の山の端を望む)

こうして、県道138号から恋瀬川CRを東進して常磐線高浜駅に到着。
10分後に列車が出ることが分かったので、大急ぎで煙草を吸って、オロナミンCを飲んで、トイレを済ませ、自転車をバラして、10号車に乗り込んだ。

夜は、金町の「ラグー」にて、再来週、八ヶ岳にツーリングに行くメンバーたちとワインを酌み交わしながら打ち合わせ。

帰宅して床につくと、筑波界隈のまほろばの里が脳裏にかつ浮かんではかつ消え、沈み込むように夢の中に落ちていった・・・。

走行距離:62キロ(VIVALOロード)

テーマ:茨城県 - ジャンル:地域情報
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2013.05.05 Sun
5月4日(土) 常陸国府~筑波山サイクリング
「常陸の国は、国広く、山も遥かに、田畑は肥え、広野の拓けた良き国である。海山の幸にも恵まれ、人々は安らぎ、家々は満ち足りてゐる。田を耕し、糸を紡ぐ者たちには、貧しき者はない。左方の山では塩が取れ、右方の海では魚が取れる。また、後方の野には桑原が広がり、前方の原には麻が栽培されてゐる。海川山野の幸の豊かなところである。ただし(湿地が多く)水田は上質のものが少ないので、長雨が続くと、苗が育たないことがある。程よい日照りがあれば、穀物の実りは充分豊かである」
(『口訳・常陸国風土記』より)
----------

昨日は、下総国の国府界隈を徘徊したので、今日は、北の隣国たる常陸国の国府(石岡)を訪ねてみたくなった。

8時過ぎに突如としてそう思い立った私は、そそくさと準備をして、ViVALOロードに飛び乗った。

かなり行き当たりばったりだったが、今日の行程を先に書いておこう。
松戸駅から石岡駅まで輪行(常磐線)→石岡探訪(国分寺跡・国庁跡・陣屋門・石岡市民俗資料館・常陸国総社宮など)→国道355線→ふるさと農道→「常陸風土記の丘」(散策)→ふるさと農道→恋瀬川CR→県道42号(小幡・十三塚)→風返峠→つつじヶ丘→県道42号→りんりんロード(CR)→土浦駅から松戸駅まで輪行。


(経路図。但し、帰路のりんりんロード→土浦駅の行程は割愛)

常磐線普通での輪行の場合、15両編成がほとんどなのだが、迷わず10号車に乗り込むのがよい。
10号車は大抵、車椅子スペースがあって自転車を置きやすいし、トイレもある。
また、10号車ならば、先頭車両や最後尾車輌と違って、ホームの端っこではないので、移動も楽である。
因みに、下りの常磐線普通は、先頭の15号車~11号車までは、土浦停まりなのでご注意。
常磐線普通ならば、輪行に適しているのは、1号車か10号車である(上りも下りも同様)。

さて、石岡駅に降り立つのは初めて。
自転車を組み立て、トイレを済ませて、駅前の旅行案内所に寄って、広域地図や市内観光地図を入手。
何と言っても、地元調達の地図が一番よいのである。

国府の常として、常陸国の場合も、水田地帯を見渡せる小高い台地上にある。
常陸国府は、朝廷による奥州侵略の「後衛基地」としての役割を担っていたせいか、当時はかなり重んじられていたようである。

駅前で地図を眺めて、今日の一応の経路を考えて出発。

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(石岡市内史跡マップ)

先ずは、常陸国分寺跡へ。

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(古い蔵。石岡には、古い建造物がかなり残っているので、街そのものに独特の気品がある)

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(現在の常陸国分寺本堂)

常陸国国分寺は、何度も焼失したため(平将門の乱など)、後世に建造された本堂があるのみ。

しかし、往古は、広大な寺域を有する大伽藍であったことだろう。

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(王朝時代の国分寺推定配置図。七重塔も擁していた。「石岡市民俗資料館」にて撮影)

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(常陸国分寺・中門跡)

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(常陸国分寺・金堂跡)

国分寺跡で地図を広げていると、お孫さんを連れて散歩に来たお祖父さん(と言っても、私と同年ぐらい)が、美しい茨城弁で話しかけてきた。

「自転車ですか。どこに行くんですか?」。
「はい、国分寺は見たので、これから尼寺(にじ)と国庁跡に行きたいのです」と応えると、地図をなぞりながら、懇切丁寧に教えてくれた。
石岡の人びとは、とても親切で、地図を広げていると近寄ってきて教えてくれる。

胡散臭い「グローバリズム」が叫ばれる昨今であるが、古き日本には、「異人」を真心をもって迎えようとする、真の意味でのグローバリズムが伝統的に脈打っている。
ぽっと出の似非グローバリズムによって、こうした伝統が破壊されないようにする方がよっぽど重要なことだと感じ入る。

国分寺と国庁との距離は、下総国の場合と同じぐらいで、1キロ弱といったところであろうか。
ただし、建造物は当然何も残っておらず、ただ、近年の発掘によって、国庁の「跡地」であることを示す石碑があるのみ。

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(「常陸国府跡」の石碑。石岡小学校校庭内)

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(石岡小学校内には、石岡の陣屋門=江戸期の代官屋敷の門も保存されている)

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(同校庭内には、かわいらしげな「石岡市民俗資料館」(入館無料)もある)

国庁跡や「石岡市民俗資料館」を見学した私は、次に、国府内にあったと考えられる「常陸国総社宮」に参る。

「常陸国総社宮」(8世紀中頃の創建)は、国府が置かれると同時に設けられたものと考えられる。
自転車で大鳥居の前に辿り着いて早々、その古さびた威容に圧倒されんばかりの雰囲気を醸し出していた。

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(古風の威厳を留める「常陸国総社宮」の参道)

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(江戸期に建造された茅葺きの随神門)

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(境内には、複数の社が並び立つ)

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(古い墓地への道)

こうして、石岡市街地の史跡をいくつか訪ねているうちに、既に時計は昼を回ってしまっていた。
確かに腹は減っているが、ぐずぐずしていると時間がなくなってしまうので、昼飯は行き当たりばったりで行こうと決めて、次の目的地、「常陸風土記の丘」に向かうことにした。

結構な勾配の国道355線→ふるさと農道(いわゆる広域農道)と走り継いで、「常陸風土記の丘」に到着。

私は、味気ない幹線道路を使ってしまったが、途中、田園の中を幾筋かの谷津道が見えた。
次に来るときには、もっと道の研究をして、是非、下の道を走ってみたいと思う。

常陸風土記の丘」の入口には、ちゃんとバイクラックがあるではないか。
しかも、「空気入れ、メンテ工具あります」との看板。
ここは、「いばらぎサイクルツーリズム」のサポートステーション(支援拠点)の一つなのである。

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(「常陸風土記の丘」の入口にはバイクラック)

常陸風土記の丘」の「風土記」というのは、8世紀の初め頃、朝廷の命により、全国の国庁が編纂した地誌のことだが、残念なことに、そのほとんどが失われてしまい、『出雲国風土記』のみがほぼ完全な形で今に伝わっているが、『常陸国風土記』、『播磨国風土記』、『肥前国風土記』、『豊後国風土記』などはその一部が残っているだけである(もちろん、これとて、後世の手になる写本であるが)。

ちなみに、常陸国の風土記については、『口訳・常陸国風土記』として、ネット上で簡単に読むことができる。

さて、そういう多少ややこしい話は後にして、私は腹ぺこであった。
門を入ったすぐの所に蕎麦屋があったが、かなり混んでいる模様で、待つのが億劫に感じられた。

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(表門を入るとすぐに江戸後期の曲屋が現れる。現在は、そのまま蕎麦屋として利用されている)

仕方がないので、入口付近の、たぶん、近所の農家の人がやっていると思われる露店で、五目ご飯の弁当(250円)と鶏の串揚げ(100円)を購入。

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(露店で購入した五目ご飯の弁当と鶏の串揚げ)

それをば、見晴らしのよい藤棚のベンチで貪り食う。
これは大当たりで、五目ご飯は、正統なる農家の味で、唐揚げも揚げたての、ふわふわあつあつで非常にうまかった。

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(弁当を食べた藤棚)

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(藤棚からの景色。沢を渡る木橋が見える)

やっと腹も満たされたので、園内を散策してみる。
常陸風土記の丘」は、複数の台地と沢から構成されているので、起伏があって、散策するのがとても楽しい。

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(素晴らしい沢の風景)

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(縄文以降の各時代の家が復元されている。ただし、この区域は、有料)

五月晴れの中、ひとしきり園内を散策したので、そろそろ「常陸風土記の丘」を後にすることにした。
ただ、せっかくここまで来たのだから、筑波山に登ってみようではないか。

地図を見ると、ここからだと、(筑波山東側の)県道42号線で登るのが一番近いことが分かった。
ふるさと農道(起伏あり)をそのまま進んで、恋瀬川CRをしばらく走り、八郷消防署のところから県道42号に出た。
遠くに鋭い山容の筑波山が見えてきた。
街道の両側は、見渡す限りの田園で、田圃には水が入れられ、田植えの真っ最中である。

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(恋瀬川CRは、道幅が半間ほどしかなく、やはり、走りにくい。周りの景色を眺めながら走っていると、うっかりすると、土手から落ちそうになってしまう)

県道42号を走り始めてしばらくは平坦なものの、急に斜度の厳しい一直線の登りが現れる。

前回筑波山に登ったときは、平沢の大池から県道138号→不動峠→県道236号(表筑波スカイライン)というルートを辿った。
大変にしんどかったものの、それでも登るのが楽しい坂道だったのだが、(筑波山東側の)県道42号線の登りは勾配が急過ぎて、あまり愉快な坂道とは言えない。
というか、きついばかりで全然楽しくない。

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(左右に集落が点在する一直線の急坂。家と道の角度から斜度は推して知るべし)

少し漕いで登っては休むの繰り返し・・・(因みにスプロケのローギアは25T)。

途中、「紫寶水」なる湧水が湧きだしている所を通りかかったので、大休止。
冷たい水で顔を洗って、喉も渇いていたのでがぶがぶ飲む(幸いに、腹を壊すことはなかったが、よい子は真似をしない方がいいでしょう)。

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(湧水「紫寶水」)

休み休みながらも、どうにか登っていくと、さらに斜度が増すばかりか、滑り止めのため、路面に溝がついたコンクリート打ちの道路に変わって、さらに走りにくくなる。
カーブの内側なぞは、斜度が何パーセントなのかは知らないが、まるで眼前にそそり立つ崖のように見えて、一生懸命にもがいても、もがいても、前に進まずに、仕方なくブレーキをかけて止まると、前輪が浮いてしまって転倒しそうになる。
この坂は、私の実力ではまったく歯が立たないどころか、危険でさえあるので、その後は、比較的勾配が緩いところだけを乗って走って、押し歩きすることにした。

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(恐ろしいほどの斜度の坂。しかも、ぼこぼこのコンクリート舗装)

そんなこんなで、やっとこさ「風返し峠」に着いたときには、あたりがぱぁっと明るくなったような気がした。
すぐに「つつじヶ丘」への坂を登りはじめたが、何とも楽ちんな坂に感じたことか(「風返し峠」から「つつじヶ丘」までは、クルマが大渋滞していた)。

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(やっとのことで、「つつじヶ丘」に到着)

蝦蟇大明神のところまで登山道を上がってみる。
前回は、曇っていて何も見えなかったが、今日は、下界がよく見える。
いわゆる絶景というイメージではなく、健やかな大地が広がっているという感じか。
「常陸の国は、国広く、山も遥かに、田畑は肥え、広野の拓けた良き国である」という『常陸風土記』の記述が、まさにその通りのように思える。

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(常陸国の眺め。光って見えるのが水を入れたばかりの田圃。古代においても、こんな風景であったろう)

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(同じく、つつじヶ丘からの眺め)

つつじヶ丘の食堂は、高くて不味そうだったので、せめてもの「記念」にヤマブドウのソフトクリームを食べる。

登りのクルマは依然として、駐車場待ちの大渋滞。
下りが混み出す前に、下山してしまおう。
防風衣を着込み、ブレーキのチェックをして、長い坂を降り始める。

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(下りの風景)

韋駄天の如く、西側の県道42号線を下る。
対向車線は、かなり下の方までクルマが渋滞していた。

途中、りんりんロード(CR)が現れたところで、今日はさんざん苦しめられた県道42号線とおさらば。

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(山を下りきった所で、筑波山を振り返る)

あとは、ひたすらりんりんロードを土浦駅まで走るのみ。

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(筑波りんりんロード)

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(筑波りんりんロードから筑波山を振り返る)

かなり腹が減ってきたので、CR沿いに現れたラーメン屋「北条」に飛び込んで、味噌ラーメンを貪り食う。
行き当たりばったりに入った店だが、これまた大当たり。
かなりウマイ味噌ラーメンだった!(85点)。

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(「北条」の味噌ラーメン。680円)。

りんりんロードは、さすがに途中で飽きてしまったが、終点の土浦に到着。

土浦駅からは、輪行で松戸駅まで帰ったのだった。

筑波周辺は、実に面白い。
自転車で走って楽しい、山と里と湖(霞ヶ浦)があるばかりか、神話の時代からの歴史がふんだんに蓄積されている。

これからは、もっと度々訪れることにしよう。

走行距離:71キロ(VIVALOロード)

テーマ:茨城県 - ジャンル:地域情報
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