日々の身辺雑記や考えたことなどを徒然なるままに書き連ねる「断腸亭日録」です。 | ||
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断腸亭日録~自転車日記
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「自転車 」 の記事一覧
「のんちゃんのママチャリを注文」
「のんちゃんのママチャリを注文」
のんちゃんが毎日通勤で使っているママチャリが大分古びてきたので、新しいのを買うことにした。 現在のママチャリは、10年以上前に、ホームセンターで8000円ぐらいで購入した物。 その後、チューブやタイヤやブレーキシューやブレーキワイヤーを交換しながら使っていたが、余りににもみすぼらしくなった(シートポストとサドルとペダルも交換)。 のんちゃんは、このママチャリに乗って、雨にも負けず、風にも負けず、雪にも夏の暑さにも負けずに、毎日、家と駅前の駐輪場との間を往復。 年間走行距離は、推定、約600キロである。 毎日使うものなので、今回は、誕生日のプレゼントとして、ちょっと良い物を買うことにした。 で、注文したのは、宮田自転車の「Quartz XLクオーツ エクセルライト」。 オートライト(ハブダイナモ式)で内装3段変速(26インチ)。 http://www.miyatabike.com/miyata/lineup/quartz_xl/quartz_xl.html 普通のママチャリと違うのは、フレームはもちろん、両立スタンドや後ろの荷台やシートポストまでアルミ製。 故に、かなり軽量である(17キロ)。 納車の暁には、後輪ガードを外し、ペダルとサドルを交換するつもりなので、たぶん、あと1キロは減量できるはず。 これで、少しでも快適に通勤できればと思う。 https://www.facebook.com/photo.php?fbid=764974480278642&set=a.209915155784580.43371.100002982915997&type=3 スポンサーサイト
5月18日(月)ルイガノクロスで通勤
「5月18日(月)ルイガノクロスで通勤」
今日は、久々に、ルイガノクロスで通勤してみることにした。 ルイガノクロス。 フルアルミの内装8段。 泥よけ付でハブダイナモ付。 タイヤはパナのツアラー26C(標準は32C)。 自転車を始めた頃に購入。 当時は、通勤とサイクリングの主力機だったが、その後、別の自転車を買ったので、雨の日通勤用に「降格」するも、最近は、雨の日でもロード系の自転車を使うようになってしまったので(人間、やはり、楽な方へと流れる)、今や、近所のお買い物用に「降格」。 走り出しが重い。 スピードに伸びがない。 なので、結局、駿河台まで15分ほど余計にかかってしまった。 でも、何だか楽しいのだ。 ゆっくり走る楽しさ。 帰りは、路地に潜り込んで、迷宮体験。 早いばかりが能じゃない。 自転車の魅力を再発見した気分。 青戸まできて雨が降り出す。 濡れたっていいじゃないか。 そんなゆったりした気分になった。 走行距離:36キロ(ルイガノクロス) https://www.facebook.com/atsushi.nagae.9/posts/696128513829906 飯倉清による連作動画3本
これは大変面白く、しかも、勉強になる。
飯倉清による連作動画3本。 激安2万7千円のロードバイク・ドッベルギャンガーDOPPELGANGER424(クロモリ・Wレバー2×7速)を購入し、試走。 その後、全バラ。 個々の部品の重量やその問題点を洗い出して、費用のかからない交換を目指す。 その都度の詳しい解説とトークが乙。 パート1; https://www.youtube.com/watch?v=KrPWIDcZ22E パート2; https://www.youtube.com/watch?v=bzaMEboU3F0 パート3; https://www.youtube.com/watch?v=3fHd10wgIHk ロードのアウターギア交換
ロードのアウターギア交換。
一昨年の秋、通勤用クロスバイクのフロントギアがすり減って交換した件については、既にブログに書いた。 http://danchotei.blog75.fc2.com/blog-entry-788.html ところが、今度は、VIVALOロードのアウターギアも、寿命を迎えつつあることが判明(実は数ヶ月前から分かっていたのだが)。 やっと交換した次第。 たぶん、105の57シリーズのものから、買い置きのティアグラ45シリーズのもの(同じ50t)と交換したのだと思う(何でも同じです)。 フロント周りの音が静かになって、大分、気持ちよくなったが、チェーンも交換期を迎えていることも判明。 そのうち、やりましょう。 外したギアは、大分摩耗していて、限界に達していたことが分かる。 概算、2万キロぐらい使ったかな。 https://www.facebook.com/photo.php?fbid=673275226115235&set=a.209915155784580.43371.100002982915997&type=1 6万円の自転車
徒歩以外の運動をしたことのない職場の同僚が、自転車がほしいと言い出した。
ただし、予算は6万円までだという。 この予算でまともな自転車を探すのは至難の業であるが、大阪のアートサイクルから、新たに柄物のクロモリロードが出たので、これを薦めることにした。 クラリス組の8速コンパクトクランクで、スプロケは13-26t。 送料と税込でちょうど6万ぐらい。 願わくば、これに乗って、梅の季節の中を快走してほしい。 http://item.rakuten.co.jp/artcycle/c/0000000363/ 歯無しの話~フロントギア交換
歯を磨くのは苦手だが、なぜか歯車(ギア)は好きだ。
自転車の部品の中でも、ギア類が一番好きかもしれない・・・。 ギアの歯は、英語でもtooth(複数形はteeth)というが、というより、toothの翻訳語であるが、そもそも、日本語の「歯」の語源は、何なんだろう。 学術的には「不明」のようだが、やはり、「歯」と「葉」は、同根の言葉のような気がする(もしかして、「刃」や「羽」もそうかもしれない)。 いずれも、ギザギザした形状において、似ている。 「食(は)む(=噛んで食べる)」という言葉も、実は、「歯」から派生したという説もある。 また、「橋」「端」「箸」なども、一番端っこを表す言葉として同源であることが知られている(橋は、陸地の端っこの意)。 さらに、「花」「鼻」「端(はな)」も、突き出ているところということで、これらも同源だろう。 これらは、いずれも、「は」音で始まる単語である。 だとすれば、「はし」の「は」も、「はな」の「は」も、やはり、突き出てとんがっている先という意味ではなかろうか。 たとえば、「山の端(やまのは)」は、山の「稜線」という意味であるうように・・・。 さてと。 歯を磨くのは苦手だが、冬の夜など、炬燵の上に新聞紙を敷いて、映画『赤穂浪士』などを見ながら、ばらしたスプロケ(後輪ギア)を磨くのは、この上なく楽しいのものである。 自転車を始めた頃は、ギア類を枕元に置いて寝るようなことすらあった。 ところが、最近、私の通勤用の自転車のギアに大変なことが起こっていることが判明したので、そのことを書いておこう。 この10日ばかり、雨の日の自転車通勤が重なった。 そんなある日、雨だれが頬を伝っていくのに堪えながら、新宿の交差点で信号待ちをしていた。 新宿陸橋前の交差点は、青になったが早いか、1秒でも早く出走しないと、陸橋を安全に渡り切れないので、いつも心が急く場所である。 だから、右の信号機の右折青が赤に変わると同時に、見切り発車して、立ち漕ぎで俄かに速度を上げて、陸橋に突入するのが慣わしになっている。 ところが、その日、ペダルを踏み込んで発進しようとしたら、ズルズルとチェーンが滑って、前につんのめりそうになった。 慌てて、左足を着いて、再度踏み込んだら、やっと発進することができた。 いったい、どうしたんだろう? チェーンがギア上で滑るような現象は、稀にあることである。 だが、大抵の場合、フロントギアを変速する際にアウターとインナーのギアの間を、一瞬チェーンが泳いでしまうという現象である。 ただ、発進時には、考えにくい。 そこで、雨のかからない所で、フロント周りを見てみたが、別に異常は見つからなかったし、その後、低速でフロントの変速をしてみたが、何の問題もなく良好に作動した。 再度走り始めて、御茶ノ水近くの靖国通りの交差点で、新宿と同様のトラブルが起こった。 はて、どうしたことか? 雨の影響だろうか? でも水がかかっただけで、こんな現象が起こるとは考えにくい。 そうか、もしかして、チェーンが伸びたのであろうか。 そろそろチェーンを交換しなくてはならないかもなと思いながら、その日は、そのまま帰宅。 翌日も、何回か、同じ現象が起こった。 それも、発進時と、坂道でペダルを強く踏み込む際にだけその現象は起こって、普通に走っている分には何の問題もなかった。 やはり、チェーンが伸びているんだろう。 そう決め込んでいた。 その後数日も、帰りが遅くて、なかなかチェーンを交換する機会がなかったが、だんだんチェーン滑りが頻発化して、ついには、普通に走行している時にさえたまに起こるようになった。 何回も自転車を降りては、前後のギア周りを点検したり、後輪のクイックの締まり具合を調べたりしてみたが、原因は分からなかった。 とにかく、立ち漕ぎをしたり、強く踏み込まないようにしながら、恐る恐る運転していた。 ところが、ある時、たまたまインナー34tで発進しようとして、いつもの癖で強く踏み込んで立ち漕ぎ体勢に入ってしまって、あっいけねえっ!と咄嗟に思ったのだが、何とチェーン滑りの現象は起こらなかったのである。 あれ~、偶然かなあと思って、何回か試してみたが、34tの場合は、まったく問題が起こらなかったのである。 なるほど、となると、犯人は、アウターギア(50t)そのものに違いないと思って、今度は、アウターギアをつぶさに見てみて、やっと原因が判明したのであった。 原因は、チェーンではなく、アウターギアの歯であった。 つまりは、信じられないぐらいギアの歯がすり減って、ある一定以上のトルクをかけると、チェーンが歯を噛みこむことができずに、空回りしていたのであった。 だが、その後も、ギアを交換する暇がなくて、ずっと34t縛りで、雨の中を通勤していたのだが、やっと本日(日曜日)、アウターギアを交換することができた。 まず、押し入れから補修用のアウターギアを「発掘」する。 PCD110ミリの50tギアは、数枚の在庫があった。 ![]() (在庫のギアたち。これ以外に、46tが3枚見つかった) 同種のギア板(旧ティアグラ)の在庫があったので、すり減ったものとよく比較してみるために、先ずは、古いのを外してみよう。 ![]() (まず、アウターギアを取り外す) アウターギアのみの交換なら、クランクを車体に取り付けたままで可能であるし、その方がやり易くもある。 5本のボルトを六角レンチで緩めるわけだが、非常な高トルクで締められているので、短いレンチの場合は、ゴムハンマーなどでレンチの柄を叩かないと緩まない。 だが、精確にレンチを入れて、しかも、精確に叩かないと、ネジ山をなめてしまうので、本当は、長いレンチでやる方が良い。 また、フロント周りをいじる時は、怪我をしやすいので、手首まで覆う長袖の服をきて、手袋をはめてかかろう。 アウターギアは、大変な凶器であると心得るべし。 さて、そうして取り外したギアをご覧あれ。 ![]() (取り外したギア・旧ティアグラ) 実に頼りないぐらいに、ギアがすり減ってしまっている。 ここまで減るものなのかとちょっと驚くと同時に、ここまで放置していた自分に呆れ果てる。 そして、次は、新品のギアを見ていただきたい。 ![]() (新品のギア・旧ティアグラ) 惚れ惚れするぐらいギアの歯が鋭角的に立っている。 凛々しい感じすらして、頬ずりしたいぐらい。 でも、本当に頬ずりすれば、顔は血だらけになるだろう。 新旧のギアを並べて撮影した写真もご参考までに。 ![]() (言うまでもなく、左が新で、右が旧) スプロケは大抵鉄製だからそんなに極端に減るものではないが、フロントギアは大抵アルミなので、やはり減り易いのは道理である(チェーンは、もちろん、鉄製)。 因みに、ソラからデュラまで、アウターギアは全部アルミ製。 インナーギアは、ソラだけが鉄製。 さっそく新しいギアに交換する。 交換した新しいギアは、現105のものにした。 既にやや使用した形跡があったからである。 因みに、旧ティアグラと新旧105のアウター(及びインナー)は、重量は同じなので、たぶん、材質も同じであろう(46ティアグラは、使ったことがないので不明)。 しかも、完全に互換性がある(ただし、旧ティアグラと旧105の右クランクは、完全互換ではなく、やや工夫が必要)。 さっそく、試走に水元公園へ出かける。 最初は、インナーからアウターへうまく入らなかった。 これまですり減って低くなった歯に合わせて調整されていたのに、新しいギア板は、歯の高さがあるからである。 FDの外側の調整ボルトを2分の1左に回したところで、ドンピシャに変速できるようになった。 ![]() (新105のギアに交換) ペダルを思い切り踏み込んでもチェーンが空回りしないというのは、当たり前のことながら、大変に気持ちの良いものである。 ![]() (通勤その他に大活躍のACクロス。フォークは事故で壊して交換) それにしても、今回お陀仏となったアウターギア、どのぐらい使ったのだろうか。 確か、当初はACロード(別の自転車)に付いていたものだったか。 詳しく過去のブログを読み返せば、分かるかもしれないが、今は、面倒くさい。 ただ、この自転車に取りつけてからは、ざっと2年半ぐらいになるのではないか。 通勤用なので、走行距離は、推測しやすい。 私が通勤で走る距離は、大体、月に800キロ(週200キロ)。 つまりは、年間約1万キロになる。 2年半前から取り付けた部品で、その前も、しばらく他の自転車で使っていたはずなので、推定3万キロぐらいではなかろうか。 自転車乗りの皆さんも、フロントギアの減り具合などには、あまり注意が向かないかもしれないが、2万キロを過ぎたあたりから、たまに観察されてみてはいかがだろうか。 こうして、私は、晴れ晴れとした気持ちで、市川や松戸の下総台地を走り回ったのであった。 ![]() (矢切の「野菊の墓・文学碑」より江戸川河川敷を望む) 本日の走行距離:50キロ(ACクロス)
テーマ:自転車 - ジャンル:趣味・実用 新品チェーンの初期グリスの扱いについて~シェルドン・ブラウンに学ぶ
自転車のチェーンのことを思うにつけ、いつも感じるのは、こんな「精巧」な部品がこんなに安くてよいものだろうかということである。
一番普及しているシングル(ママチャリ単速)用のチェーンなら千円以下、多段用でも、いろいろグレードはあるものの、千円代(6~9速)から2~3千円(9~11速)ぐらい(但し、チェーンのグレードは、大抵の場合、材質や設計の差異ではなく、塗装の差異ではあるが)。 ![]() (自転車のチェーン) 以前、使用済みのチェーンを利用して、キーホルダーを何十個も作ったことがあったが、その際も、(ローラー)チェーンというのは、実に偉大な発明品だと感心したものである。 思えば、前輪駆動時代から、現在の殆どの自転車の原型となった後輪駆動に転換するのに大きな役割を果たしたのも、チェーンであったことはよく知られている。 さて、そのチェーンだが、自転車乗りの皆さんは、どんなメンテナンス(修繕)の仕方をしているであろうか。 自転車の部品は、いつかは壊れて交換しなければならなくなるのは、他のすべての「形ある物」の常であるにしても、できるだけ、長持ちさせたいし、快適な状態で使いたいのは当然のことである。 しかしながら、かく言う私にして、実は、チェーンの掃除はほとんどしない。 チェーンが伸びて変速性能が低下したと感じられたり、見かけ上、えらく汚れてきたり、錆が浮いてきたりした場合は、まだあまり距離を走っていなくても、一番安い9速チェーン(HG53)に即交換。 古いチェーンは、状態によっては、多段ママチャリに卸して再利用することにしている(註1)。 ことほどさように、私はチェーンの掃除について語る資格がないので、ご関心の向きは、このサイトあたりを参考にされたし。 ![]() (自転車チェーンの構造) さて、ところで、チェーンの扱いに関して、かねてより、私が疑問を感じていたことがある。 それは、新品のチェーンに塗布されている初期グリスをどうするかという疑問である。 これについては、諸説あって、どれが「正しい」のか分からない。 諸説と言っても、およそ次の二つの意見に大別できる。 1.石油など(の洗浄剤)を使って初期グリスを徹底的に落としてから、自分の方法で注油して使用。 2.何もせずにそのまま使用。 私としては、1が正しいと思っていた。 ただ、正しいとは思っていながら、面倒くさがり屋の性分にて、結局、2の方法に甘んじてきた。 まさしく、思想と行動が乖離するという、よく見られる現象ではある。 1の意見の持ち主は、ベテランの自転車乗りに多く、確信的で説得力もある。 2の意見の持ち主は、自転車初心者からベテランにまで遍在するが、無意識的で消極的である。 だから、「本当は1の方がいいんだけど、とりあえず、2の方にいておこうか」派が、多数を占めているのではなかろうか・・・。 ところが、先日、ちょっとしたこと(固定ギア車について)を調べたくて、私が愛読しているとともに、自転車のことに関しては一番本格的かつ信頼できるサイト、「シェルドン・ブラウンの自転車技術情報(Sheldon Brown's Bicycle Technical Info)」というページを見ていたら、この件に関して、実に歯切れの良い記述があって、目から鱗が落ちた思いがしたので、そのことを少し書いておきたい。 シェルドン・ブラウン(1944~2008年)というのは、自転車の技術の歴史や仕組みに関して、アマチュア的な姿勢に徹しながら、百科全書派的な「研究」をした米国人。 残念なことに、5年ほど前に惜しくも他界したが、彼のHPは現在でも健在である。 ![]() (自転車を楽しむことを貫いた、在りし日のシェルドン・ブラウン) 彼の「研究」には、自転車を「楽しむ」という姿勢が貫かれていて、自転車を愛する人には、彼の自転車への傾注ぶりに、ある種の畏敬の念をさえ禁ぜざるを得ないであろう。 さて、その自転車のチェーンに関するシェルドン・ブラウンのページ(「チェーンのメンテナンス」)は、冒頭からしてこう始まる。 「チェーンのメンテは、一番意見が別れる領域である。チェーンの耐久性は、その人の乗り方、変速の仕方、雨や雪の日に乗るかどうか、走る地域の土壌、注油の種類やその方法、スプロケの歯数やその状態に大きく左右されるからである」。 シェルドン・ブラウンの記述は、常に科学的な方向を追求する。 この態度は、日本の自転車批評界は大いに学ぶべきである。 世に流布する多くの自転車雑誌の、いわゆる「インプレ(使用感)」の記事には、その場限りの試乗者の印象とスポンサーの思惑ばかりの、毒にも薬にもならない文章が横行している。 もっと、ある種「公明正大」な視点から、あるいは、「科学的」な視点から、自転車の世界に切り込んでほしいと思う。 語を継いで、彼はこう書いている。 「・・・いろんな人がチェーンのメンテについてそれぞれの一家言を持っているものの、それも、とどのつまりは、根拠のない個人的な「体験的印象」に過ぎない。チェーンのメンテに関しては、自転車の専門家でさえ、ときに鋭く意見が対立することもあるほどである。その意味では、チェーンのメンテというのは、それぞれの人の「信仰」に近い要素がある・・・」。 この「信仰(religious)」という言葉は、日本的な風土においては、「単なるこだわり」と訳してもよいかもしれない。 因みに、この「こだわり」という日本語は、そもそもは、「自らの思想(ないしは趣味)と実践との一致を貫き通すこと」を意味したが、最近では、「根拠が薄弱でも許される独りよがりの好み」の意味で使われることが多くなって、言葉としての価値を著しく下落させつつある。 こうした前置きをしながら、シェルドン・ブラウンは、さらに念を押すように、次のように書いている。 「ただし、この論考にしてみたところで、私自身のこれまでの体験や理論に基づいているもので、もし、読者諸氏が私の意見と違っていても、そういう方々のことをアホ呼ばわりするなどというつもりは毛頭ない・・・」。 さて、チェーンの初期グリスの扱いについてであるが、シェルドン・ブラウンはこう主張している。 「新品のチェーンは、あらかじめ、工場においてグリスのような比較的粘度の高い塗油が施されている。この工場での塗油は、非常に優れたもので、チェーンの細部まで油が浸透している。 工場の塗油は、その後に使用者が施すいかなる油よりも優れている。 だから、工場の塗油された優秀な初期グリスをわざわざ洗浄してしまうのは、大きな間違いである。 工場の塗油は、かなりの長距離を、たとえ雨や土埃の中を走っても堪えられるものなので、新品のチェーンには、どうしても再注油が必要になるまでは、どんな種類の注油も施してはならない・・・」。 なるほど、自転車の新品チェーンは、何もせずに、そのままの状態で交換すれば良いということか。 これは、生来ものぐさな私の性向にも適っていて、実にありがたいことである。 今後とも、自信をもって、「何もしない」ことにしよう。 ただし、この考え方に強い疑念を抱く人もいることであろう。 だが、そもそもこの手のことは「信仰」の問題であるので、せいぜい、現在世界で繰り広げられている馬鹿馬鹿しい宗教対立に発展しないように意をはらいたいものである。 註1; 自転車のチェーンは、仕様によって太さは違うがピッチは同一なので、その互換性は高い。 但し、多段仕様の場合、おおよそ、次のような原則がある。 「スプロケの段数<チェーンの仕様段数」は○。 「スプロケの段数>チェーンの仕様段数」は×。 つまりは、たとえば、6段のスプロケに9段のチェーンは○だが、その逆の、9段のスプロケに6段のチェーンは×。 やってみればすぐに分かるが、たとえば、9速仕様に6~7段用のチェーンを付けると、絶えず、チェーンは大きなギアへ上ろうとガチャガチャ音を立てることになる。
テーマ:自転車(スポーツ用) - ジャンル:スポーツ 7速ママチャリ「プレシジョン・トレッキング」の走行感~調整と小改造(軽量化)
先日購入した7速ママチャリ「プレシジョン・トレッキング」(あさひ)の調整をすべく、基本的工具を持って、水元公園に出かける。
出かける前に、先ずは、おもちゃのようなプラ製ペダルを鉄製ペダルに交換(これだけで格段に漕ぎやすくなった)。 また、別の自転車から外したボトルケージを取り付ける。 ボトルケージという部品は、自転車の装備品のなかで、最も便利な発明品だと思う。 ペダルの交換で、ちょうど100グラム軽量化。 ボトルケージの装着で約60グラム重量化。 差し引き、マイナス40グラム。 ![]() (ペダル交換とボトルケージ装着) また、この自転車は、夜間走ることが多いので、安全のために各所に反射テープを貼る。 ![]() (反射テープを貼る) ![]() (反射テープを貼る) こうして、水元公園内をあちこち走り回ってみるが、どうもポジションがしっくりこないので、サドルを10ミリ上げる。 さらに、まだハンドルが高すぎることが判明。 15ミリぐらい下げるが、それ以上下げると、前カゴがブレーキレバーと干渉してしまうので無理。 ![]() (前カゴとブレーキレバーが干渉してしまうので、これ以上、ハンドルを下げられない) それにしても、こんなに簡単にハンドルが上げ下げできるのはスレッド式の長所。 現行の多くのロードバイクが採用しているアヘッド式ではこうはいかない。 う~ん、かなり良い乗り心地になってきた。 水元公園~三郷公園周辺を10キロぐらい走ってみる。 さすがVブレーキ、非常に良く効く。 引けば止まるという意味では、たとえばアルテグラのキャリパーより強力に効くが、だからといって、仮にロードにVブレーキを着けたら、今度は効き過ぎて危ないであろう。 サドルも、この自転車の用途としては非常に良い。 ![]() (試走中の自転車。水元公園にて) こうして、三郷(埼玉県)あたりを走行中、ある考えが閃いた。 現在の鉄クランクアームの代わりに、盗まれてしまった6速ママチャリに標準で付いていたアルミクランクアームに、左だけでも交換してみてはどうだろうか・・・。 急いで帰宅して、押入を探し回ったら、そのアルミクランクアームが出てきた。 長さは170ミリなので問題ない(もちろん、形式も四角テーパーなので同一)。 さっそく作業にかかる。 現行のロードバイクでは珍しい工程なので、何かの参考になるかもしれないので、今回は、写真も撮っておいた。 ![]() (久々の「コッタレス抜き(工具)」の登場。クランクを外す) そして、アルミクランクアームを装着する。 ![]() (左クランクを装着) ![]() (外した鉄クランクアームは、449グラム) ![]() (新たに装着したアルミ製は、203グラム) これだけで、246グラムの軽量化である!(ちょっと驚き)。 左右のクランクアームの色が違ってしまったが、色は機能とは関係ないので、これでいいのだぁ~。 ![]() (左右クランクアームの色と形状が違うが、Qファクターが同じなので何ら問題ない) 重量が左右違ってしまったのではないかと言う意見もあろうが、そもそも、自転車の重量は左右非対称であるので、走行感はほとんど違わないであろう。 これで、前回の軽量化と含めて、500グラム以上の軽量化を達成した(経費は0円)。 ロードバイクで500グラムを軽量化するには、何万円もかかるが、ママチャリでは実に簡単である。 気をよくした私は、さっそく改造した「プレシジョン・トレッキング」に乗って、近所の激安スーパーへ買い物に出かけたのだった。 走行距離:たぶん、15キロぐらい
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